2026年3月期の業績につきまして、ご説明申し上げます。
当連結会計年度(以下、「当年度」といいます。)における当社グループを取り巻く事業環境は、米国では、相互関税政策の影響が引き続き懸念されたものの、雇用環境の底堅さを背景に個人消費は概ね堅調に推移し、景気は総じて底堅く推移しました。中国では、不動産市場の低迷が長期化し、個人消費も力強さを欠いたことから、内需の回復は限定的にとどまり、景気停滞が続きました。国内においては、賃上げの広がりを背景とした所得環境の改善や、企業の設備投資の持ち直しにより、景気は緩やかな回復基調を維持しました。
こうした事業環境のもと、液晶偏光子保護フィルム“コスモシャインSRF”、セラミックコンデンサ用離型フィルムは堅調に推移しました。加えて、包装用フィルム事業において、新設備の生産性の改善を進めた結果、収益が改善しました。
以上の結果、当年度の売上高は4,216億円と前年度比0.1%の減収、営業利益は279億円と前年度比67.6%の増益、経常利益は229億円と前年度比116.0%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は112億円と前年度比457.8%の増益となりました。
今後の事業環境につきましては、中東情勢緊迫化に伴い事業環境の見通しが立ちにくい状況にあります。短期的には、調達面など緊急事態への備えとともに、中期的には、調達・物流網の分散化、事業ポートフォリオ改革、財務基盤の強化を図ります。
このような中、当社グループにおいては、2026年度経営方針を「未来をつくるために稼ぐ力と資産効率を高める」と定め、「安全・防災、品質、コンプライアンスの徹底」、「投資成果の実現」、「価値に見合ったプライシングの徹底」、「資産効率改善」、「投資・経費の絞り込み、TX (※) 具体化、コストダウン」の5つのアクションをワンチーム経営で進めてまいります。
(※) Toyobo-transformation
中東地域における情勢不安の長期化により、石油・ナフサ由来の原材料等の供給の停滞や価格の高騰などの影響が予想されます。中東情勢緊迫化に伴い事業環境の見通しが立ちにくい状況であり、事業への影響を適正かつ合理的に算定することが困難なため、連結業績予想は現時点では未定とさせていただきます。今後の動向を見極めながら、適正かつ合理的な算定が可能になった段階で、速やかに公表いたします。
当社は、株主の皆様への利益還元を最重要事項の一つと認識しています。剰余金の配当に関しては、持続性のある利益水準、将来投資のための内部留保、財務体質の改善などを勘案しつつ、安定的な配当の継続を基本方針としています。2027年3月期の期末配当金につきましては、業績予想を合理的に算定することが可能となった段階で配当予想につきましても速やかに公表いたします。
株主および投資家の皆様におかれましては、引き続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2026年5月
東洋紡株式会社
代表取締役社長 兼 社長執行役員






